確かに電子ブックリーダー業界の出荷が落ちている。
http://www.isuppli.com/Home-and-Consumer-Electronics/MarketWatch/Pages/Ebook-Readers-Device-to-Go-the-Way-of-Dinosaurs.aspx
ここによると昨年の出荷台数が2320万台から今年は1490万台まで落ち込むだろうと。そして2016年までには710万台までしか・・・うぅ〜んこれは多分そうかも。
しかし、日本の市場ではどうかな?
まず、正式な発表はないが、楽天Kobo Touchの売れ行き・・・
どうも芳しくないとのことだ。楽天に限らず電子ブックリーダーの販売がイマイチなのには色々な要因が考えられる。
- 一つは初期投資(日本もアメリカもこれは事情が一緒)。
- このご時世に庶民に7000円〜8000円はツライ。
- そして品ぞろえがイマイチだ。
- まだ本屋さんと戦うには充分に本が揃っていない
- 電子本のコンテンツ価格
- 誰しも本と電子媒体の価格を見比べてしまう。
モノがないだけ、この値段はと・・・ - 自由に書き込みができない
- 紙媒体だったら本に気軽にメモを書いたりすることができる
- 電子ブックにはマーカーを付けられるがとっさにはできないので右脳が働かなくなるのは痛い
- そんなに本って持ち歩く?
- ここがメインかな・・・
- 大きさは単行本よりも大きいのでポケットに入れられない
- それに何冊も持ち歩く人はいないので単行本で充分なんだ
- 電子辞書で充分?
- 日本の優れた端末で機能豊富な電子辞書の市場がある
- 単行本とこれを持ち歩けば分からないことやちょっとしたことで事が足りる
- 最近はスマホで充分な情報を調べることができるので電子辞書すら不要論があるのでは
- お国柄
- やっぱり電子ブックリーダーよりも物理的にモノを所有することが好きな国民性かはわからないが私としてはこれだけコンビニや売店で気軽にマンガや単行本を買える日本はアメリカより厳しいマーケットかなと。
- アメリカでは本を買いに行くとなるとヘタしたら一日作業になる遠足だ。
- 古本市場
- 忘れがちであるが、本を読み終わったら古本屋さんに売却できる
- これって凄い市場だと思う
- 読み終わったら次の人へと、要らなくなったら売ってしまう!
- Amazonの場合はKindle for iPadやiPhoneやPC/Mac版があるので端末は必要ない
- 無料配布されているPCやケータイ用のリーダーで充分と思う人も多い
- 初期投資ゼロでゲットできる
- 端末不要論がある
- 著作権
- 印税で食べている人たちに限ってだが
色々と述べさせてもらったが、これだけのデメリット?があっても何故各社はこの市場に端末を売ろうとするのか?ソニーReaderが8000円弱、東芝のBookPlaceが12000円前後、更にBookLiveのLideoと言うのもある。シャープのネットウォーカー(死語)。
巨大なマーケットであろうがと仕掛けてきている。アメリカでも既に失速ぶりを見せている中、日本に「新しい起爆剤」として仕掛けてきている。お祭りになっているのは確かだが、そのお祭りを企画し爆発させるにはアップルみたいな仕掛けがない。それは1社でやっているのではなく、足並みが揃わない出版業界で音頭を取る人がいないからかな。故に本のフォーマットが乱立しているのでユーザは買う端末を考える必要があり、ヘタしたら端末をいくつも持ち歩かねばならない・・・
あれ?私は既に同じアマゾンだが2つ(Kindle with KBとKindle Paperwhite)を持ち歩いている。そして一つに統合できない・・・だって Amazon.COM と Amazon.CO.JP が違うお店だからだ。ただ、私もブリタニカ百科事典なんか持ち歩きたくない(紙の無駄使いとしか思えない)ので電子書籍ではなく、電子辞書は欲しい・・・実際カシオのEX-Wordを持ち歩いている。
私としては書籍ではなく、資料配布のために役立てたいと思う。
だってパソコンを立ち上げるのは時間の無駄だし。それなら iPad があるって?
やっぱり萎む市場なのかな・・・